早いものであっという間に7月を迎え、世間ではワクチン接種やオリンピックについて様々な議論がされております。
海外旅行になかなかいけなくなった昨年から少しずつ旅の本を読み進めて、少しでも旅行欲を発散させていました。
そこで今回は、2021年上半期(1月〜6月)に読んだ本の中から、おすすめしたい旅の本をランキング形式で紹介して行きます。
“おすすめしたい旅の本ベスト10”
紀行文や旅エッセイ、小説などジャンルも行き先もバラバラであくまで個人的に好きだった本を紹介するので、お時間がある方はぜひ読んでみて下さい。
それでは、第10位から紹介していきます!
第10位 わたしのもう1つの国 ブラジル、娘とふたり旅
童話作家の著者が移民としてブラジルに渡り過ごした街を20年ぶりに娘と訪れる母と娘の旅。
時が経てば街の景色や雰囲気も変貌を遂げる。それでも変わらない陽気でユーモアのあるブラジルの人たち。
見たことのない景色、聞いたことのない言葉に戸惑いながらも、溶け込んでいく娘。それを見守る母。
刺激的な毎日にドキドキしながらも心躍らせる娘リオ。
変わってしまった街と変わらない人にしみじみとする母。
体験や経験を大切にする母だからこそ、行動力と適応能力が高くなるものだなと感心しました。
童話作家だからこそ描ける温かくて優しいブラジル旅を味わえる一冊です。
第9位 どこでもいいからどこかへいきたい
家にいるのがどうしてもだめだ。そんな時には日常から距離をおける旅に出よう。
場所が変われば、考え方が変わる。気分が変わる。
日常生活を飛び出してふらっと外へ出る移動の指南書的旅エッセイ。
脱力感のあるエッセイの中にも芯のある考え方。嫌味もなく納得させられてしまいました。
目的がなくたって、観光へ行かなくたって、移動することもひとつの旅といえるでしょう。
日常から自分を切り離したくなった時に読んでいただきたい一冊でした。
第8位 行った気になる世界遺産
世界遺産1級を取得している程、世界遺産を愛する俳優”鈴木亮平”さんの妄想で訪れた旅日記。
自身が妄想の世界に旅に出た。そこで見た数々の世界遺産には知られざるエピソードがあった。
楽しく世界遺産の成り立ちを知ることでもっともっと旅が楽しくなる!世にも珍しい妄想旅日記。
鈴木亮平さんの世界遺産への愛が随所に詰まっている本だという印象でした。
ただ綺麗な場所や景色だけでない!その成り立ちを知ることで世界への理解が深まる!
世界遺産の勉強を始めようとする人にも読んでもらいたい一冊です。
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第7位 わたしのマトカ
映画の撮影で1ヶ月間滞在した俳優”片桐はいり”のフィンランド滞在記。
フィンランドの国民のシャイだけど優しい人柄。ゴムの味のするお菓子。美しい湖や森林、サウナ。
可愛らしい雑貨。フィンランドに訪れたくなる一冊です。
フィンランドへの興味を駆り立てられる旅エッセイ。そこには、片桐さんの魅力があるからこそ生まれてくるものだと感じました。
行動力や探究心、物事への興味や知的好奇心があるからこそ、人を惹きつける。
自分も片桐さんのように知らない土地で、分からない言語であったとしても、”自分の惹かれるモノ”を大切に行動していきたいです。
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第6位 エストニア紀行
北ヨーロッパの小さな国エストニア。長い歴史の中で、隣国からの支配を受けていたこの国から著者が感じたものとは。
祖国への愛をひたむきに持ち続ける人たちと、その彼らと共に自然を愛する9日間の旅。
出会う人たち、その土地の匂い、風景を思い起こさせる一冊。
エストニアの歴史。ソ連やドイツに征服、占領されていた頃の話や自然豊かな土地であることなど国を知る良いきっかけとなる本でした。
エストニアで出会った人たち。森の中で出会った少年、茸採り名人のおばあさん、蛭治療の変わったおじさん。絵の中のアメリア。キヒヌ島で自転車を乗りこなす81歳のおばあちゃん。
まるでエストニアに行ったかのような、気分にさせてくれる1冊でした。
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第5位 旅を栖とす
チャットモンチーのドラマーや作詞家として活動していた著者が世界各国を旅した時の記録をまとめたもの。姉妹二人でアジアを回るバックパッカー旅から、夫と二人で旅するヨーロッパ旅まで。
旅で出会った人たちとの思い出を大切にする著者の旅の記録。
旅に行きたい、旅をしたい、旅人になりたい人に贈る至極の旅エッセイ。
ガイドさんや新しくできた友人、海外で出会う日本人、離島に移り住む人。旅を通じて出会う人たちって魅力的ですよね。
旅を何倍も楽しくさせてくれるのも人。現地の人。一緒に行く人。さまざまです。
嫌な思いをすることも旅のひとつと受け止め、そういうじめっとした瞬間も大切にする。その考え方が素敵だと思いました。
第4位 ひとり旅日和
人見知りで要領の悪い日和は、なんとか就職した職場でもいつも叱られてばかり。
自分は仕事に向いていないのではないかと悩んでいると、社長から気晴らしに旅に出ることを勧められる。
最初はひとり旅など無理だと尻込みしていたが、旅好きの先輩に後押しされ図らずもひとりで旅に出ることに。
気持ちが前向きになっていく姿と旅の様子が読んでいて楽しくなります。特に食事の描写がよだれが出るほど。
ダメでもいいからやってみようとか、マイナスよりプラスを探していこうとかステキな心持ちを思い出させてくれるストーリーです。
ひとり旅に一歩踏み出せない方におすすめの旅小説でした。
第3位 行商人に憧れて、ロバとモロッコを1000km歩いた男の冒険
モロッコ1,059kmを横断した実話の冒険記。暴れロバの「モカ」に荷台を引いてもらい、行商人のように街から街へひたすら歩く。
途中で仲間に加わる子猫や仔犬、鳥たちを引き連れ、音楽隊のようなパーティに。新しい冒険のスタイルを貫く。笑えて泣ける、衝撃の実話。
こんな旅があったのか!?まるでRPGゲームをやっているかのような旅を味わえます!
こんな旅ができるんだ!と感心させられワクワクしながら読み進められました。
旅の中では動物たちのことを1番に考えつつ、自分のスタイルを貫くところが印象的で出会いあり別れありの物語。まさにRPGゲームのよう。
少し変わった冒険の旅を味わってみたい方にはおすすめの一冊です。
第2位 国境なき医師団を見に行く
世界各地で活動する国境なき医師団(MSF)たちに同行し、彼らが行なっている活動や各国の現状を伝える現場からのリアルなレポート。
大震災を経験したハイチ、中東からの難民を迎えるギリシヤ、フィリピンのスラムで見た性教育プロジェクト、南スーダンから流れてくる難民たちを受け入れるウガンダ。
4つの国でみた取材記録。
国境なき医師団の方々が日々行っている活動、そこで働く人たちを知るきっかけとなりました。
水道のインフラ整備、メンタルケアワーカー、さらには、宗教上の違いを理解する文化的仲介者と呼ばれる人たちまで働いているなんて。
また、世界で起きている問題を改めて現実のものなんだと突きつけられました。
第1位 0メートルの旅
累計600万PVの会社員ライターが描く16の国と地域の旅エッセイ集。
南極の旅から始まり、最終的には家の中で繰り広げられる旅まで。
日常の生活の中から“非日常”を見つけ楽しむ事も旅のひとつだと気付かされる一冊。
ひとつひとつの旅のエピソードも面白いけれども、旅をしている時の考え方、感じ方がとてもユニークで面白い。
旅エッセイとして散りばめられた旅の断片が一直線に繋がっているかような気持ちにさせてくれます。
なかなか旅ができない今だからこそ読んで欲しい一冊、2021年上半期に読んで良かった一冊でした。
最後に
あっという間の2021年上半期。下半期には、実際に本を持って旅行に行けるといいな。
本の中のような旅ができる日を心待ちにして、今日も旅の本を読んでいきたいです。
以上です。
2021年の下半期に読んだ旅の本はこちら
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